ばっすい6
視聴者は過激なものを求め続ける。女性同士が話し合ったらやれレズビアンだ米を炊け金をまけと大騒ぎする。オフコラボでもしようものなら、性交の隠喩や、もっとどぎつい修飾語が飛んでくる。対人関係は戯画化され続ける。それも、あなたの現実世界の対人関係がだ。あなたがうっかり話したバイト先の先輩はレズビアンにされ、あなたと毎晩、黒光りする双頭ディルドでハメ合っていることにされる。あなたを守るキャラクターの壁はない。顔だけが美しくなったおまえが、インターネットの祭壇にあげられる。おまえの日常は、おまえが話すほど、徹底的におもちゃにされる。それに耐えられるだろうか? そして、これと『あいのり』や『テラスハウス』のようなテレビ番組とは、何が異なるだろうか?